イケメン侯爵様とお試し結婚!?
コンコン。
扉をノックする音が聞こえます。
「あの・・・お食事中申し訳ございません。その、ヴァン様にお会いしたいと、マベラス伯爵家のレイラ様がお見えになっているのですが・・・」
侍女の言葉と只事ではないその深刻そうな表情に、ヴァン様食事の手が止まり、顔付きが一瞬で変わります。
「レイラ様か・・・。一体何用で?」
「それが・・・少し取り乱していらっしゃって・・・。とにかくヴァン様に会わせろ、と・・・」
やれやれ、といった感じで席を立つヴァン様。
「どうしたのですか?」
「ちょっとね。アマルダが気にする事ではないですよ。知らなくてもいい事です」
「・・・はあ」
「仕方ないですね、行きましょう。アマルダは私に構わず、ここにいて食事をしていてくださいね」
ニコリと笑い、そう言うと部屋を出て行きました。
一人残されたアマルダ。
気にしなくてもいい、と言われても気になってしまうのは仕方がない事。
アマルダは、食堂にいる侍女に声を掛けました。
「・・・ねぇ、サティ、レイラ様って・・・?」
「・・・非常に申し上げにくいのですが、ヴァン様に好意をお持ちになられる方の一人ですわ・・・」