わたし、式場予約しました!
なんなんだ、この条件は、と思いながら、一真は瑠可の書いたメモを見ていた。
横から、ひょいと覗いた早田が、
「これさあ、僕でもいいかなあ」
と言い出す。
そういえば、早田さん、離婚したばかりだったな、と思い出した。
奥さんにしてもいない浮気を疑われて、浮気されて。
「早田さんはイケメンじゃないですか。
ま、あの面食いに、ほんとにこの条件で持ってっても、絶対断りますけどね」
……いや、今なら、オッケーなのか? と呟き、それを畳む。
ちょうど、担当している客が来た。
いや、正確には、客の両親だが、
「一真くん、珈琲飲みに来たわ」
ストレートにそう言う母親をご主人が、おいおい、と嗜めている。
「いらっしゃいませ、青木様」
と先程、瑠可に向けていたのとは、全く違う笑みを見せて言った。
「どうぞ、喫茶店代わりに何度でもいらしてください」