ラストボーイ










「ママー、火付け‥‥っぱ‥‥」






ママ‥‥?







「ママ!!!」






ベランダの淵で倒れてるママを見て大声をあげた。

何で‥‥?何があったの?ママ‥‥?





意識を失ってるママの顔色は青ざめてた。

どうしたらいいか分からないあたしは、
おもむろに鞄から携帯を取り出すも指先が震えて思うようにボタンを押せない。






「‥‥愁ちゃんっ‥‥愁ちゃ‥‥んっ」







電話帳から愁ちゃんの名前を押すと、
1コール、2コール‥‥出るまでの待ち時間がものすごく長く感じた。







「もしもし」






受話器から聞こえた愁ちゃんの声。







「愁ちゃん‥‥っ、ママ‥‥が‥‥助けてっ‥‥」







震える声とパニックでうまく話せないあたしに、
愁ちゃんが「詳しく、落ち着いて」そう言った。







「帰ってきたらママが倒れてて‥‥っ、意識ないっ。」








「すぐ行くからそこにいて」






倒れてるママは、
洗濯物を取り込もうとしてたのか、
服やらハンガーやら全てやりかけだった。






「ママッ‥‥。」







ピンポーン。




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