Is you is or is you ain't my baby?
同じ頃、藤本の視線はテレビ画面に釘づけだった。

『ラグタイム』に出勤する時間はすでに過ぎていたが、藤本はその場から動くことができなかった。

時計代わりに置いてあるテーブルのうえのスマートフォンが震えたので視線を向けると、英恵からの電話だった。

「もしもし?」

電話に出ると、
「ダイダイさん、今のニュース…!」

英恵の荒い声が聞こえた。

バタバタと靴を鳴らしているところを見ると、走っているようだった。

「ああ、見たよ」

藤本が答えると、
「やっぱり、アッキーの復讐をやめさせたいです…!」

英恵が言った。

「お母さんが泣きながら必死で謝ってて、娘のことを思ってて…」

「俺もそう思った。

そう思ったから、何としてでもいいから止めてやりたい」

英恵の話をさえぎるように、藤本は言った。
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