Is you is or is you ain't my baby?
京極からメールが届いたのは月曜日だった。

『先日はお世話になりました

早速ですが、今日時間があったらお会いしませんか?

返事を待ってます』

「今日か…」

英恵は呟くと、スマートフォンから顔をあげた。

今日は特に予定は入っていない。

そう思いながら京極からきたメールの返事を作成しようとした時、
「姉さん」

国光が声をかけてきた。

英恵はやれやれと言うように息を吐くと、
「会社では“専務”と呼ぶ約束ですよ、常務」

たしなめるように国光に言った。

「姉さんは姉さんじゃん」

国光は笑うと、手に持っていた書類を英恵に渡した。
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