Love Place
普通のどこにでもある自動販売機はもちろん、生の果物が売られている自動販売機や、激安の自動販売機、更には空港にあるような食料やお菓子の入った自動販売機などが設置されていた。
そのことに私たちは大興奮で。
どうせこれから先は長いし!と言ってお菓子などを買いだめした。
そのままルンルンで車に戻って、あることに気付いた。
「ね、ねぇ朱里……」
「うん?」
「さすがに買いすぎたよね……?」
「そうだね、まさか自販であんなにお金使うとは思ってなかったよ~」
「いや、そうじゃなくて……」
私が言いたいことはそういうことじゃなくて、もっと単純に考えて。
「え?なに?」
「これ、車に入りきらなくない!?」
「え、うそっ」
なんでここで嘘つかなくちゃいけないんだ、って思ったけれど言わないでおこう。
何にせよ、朱里の車は軽自動車なのだ。
後ろにはもう二人分のスーツケースが乗せられていて置く場所がない。
前も軽だからそこまでスペースがないのだ。
え、これ本当にどうすんの?
これだけは言わせて欲しい。
「自分の車の大きさくらい覚えててよ!」
「うっ……すみませんでした……」