Love Place


それから私たちは買いすぎた食材たちをなんとか車に押し込み、そのまま次のサービスエリアまで車を走らせた。


その間、私たちは必死になって買い込んだお菓子やジュースを飲みながら、世間話をした。


「えっ、世良って彼女居たの!」


「うん、そうらしいよ。前に言ってたもん」


「あの世良?」


「他にどの世良がいるのよ!」


世間話と言っても、ほとんど会社関係の話だけれど。


そうして同期の話や、上司の話、後輩の話なんかをしているうちに少しずつ、お菓子や飲み物が消化されていった。


それにしても、会社の話は底を尽きないくらい多くて。


気がつけば二時間ずっと話していた。


だから、二つ目のサービスエリアまでは一瞬だった。


「ここ人多いねぇ」


「まあここは大きいからね」


そう言って、車を降りてから辺りを見渡す。


ここはさっきのところの何倍も広くて、それなりに人もたくさんいた。


でも、私たちはさっき食べたゴミとお手洗いに行くだけだったのでそこまで支障がないと思っていたけれど、何をするにも人が多くて案外時間が掛かった。


ようやくやることをやり終えて車に戻り、それから運転を交代した。





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