Love Place
「わ、図星だ」
「な、なんでわかるのよ!」
「だって照れてるんだもん」
「……っつ」
よし、仕返しはこれにしよう。
さっきの朱里の反応を見て、私はおかずを取られた仕返しは坂井さん絡みにしようと思った。
仕返しを思いついて気分が良くなった私は、ご飯をあっという間に平らげた。
「ご馳走様でした」
「え、早くない?」
「そう?じゃあ私、ちょっと電話しなくちゃいけないから行ってくるね」
「お風呂は?」
「一緒に行くよ」
そう言い残して、私は携帯だけを持って部屋を出た。
どこか座れる所ないかな、と辺りをうろついていると、自動販売機の前にベンチがあった。
そこに座って、番号を確認して電話を掛けた。
『もしもし』
「坂井さん」
『莉茉ちゃん……』
私はわざと1オクターブくらい高い声で坂井さんを呼べば、坂井さんはビクビクしながら私の名前を呼んだ。