イジワル同期とルームシェア!?
一応、涼子に電話してみる。
駄目だ、まだ私がはぐれたことすら気づいていないだろう。

前の公園までの道は人人人。花火の開始時間までまだあるのに、みんな場所を探しているのか、一歩進むのもノロノロだ。

あー、しんどい。
人いきれがすごいんだよ。

私は花火客の波を抜け、一番近くの自販機に頼るように背を預けた。

ジュース飲んで休憩しちゃおうかな。
でも、トイレがどこかもわからないしなぁ。


「文」


聞き知った声に顔を上げると、そこにいたのは驚くべき人物。


「ひとりなのか?」


人を掻き分けてやってきたのは薗田大士朗だった。

この前のやっつけろ作戦以来だ。

かれこれ2週間半ぶりの元彼は、この暑いのにスーツ姿。さすがに上着は脱いでいるけれど、シャツの下の首筋が汗ばんでいるし、長めの髪はへたっている。
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