イジワル同期とルームシェア!?
かすかな音をたてて、額から元希の唇が離れる。


「ちょっと、酔ってるにしたってひどいよ。元希、こういうからかい方多いんじゃない。あんまり良くないよ?誤解されちゃうよ?」


私は元希を見上げ、強気で言った。


「誤解?……していいよ」


元希は確かに酔っているのかもしれない。くっきりとした二重の瞳は普段より重そうで、逆に艶っぽい。私の額に触れた唇はかすかに開き、もの言いたげな表情をさらに悩ましくしていた。

元希は何が言いたいんだろう。
決定的な言葉はもう薄い膜の奥から覗いている。


「元希……、離して」


「やだ」


ずっと毬絵さんに好意があると思ってきた。
それが浮気でも、二人はお似合いに見えたから。

だけど、違う。
元希の『好きな人』は毬絵さんじゃない。


「元希……お願い」


私はまだ言うべき言葉が見つからない。
元希への気持ちなんかわからないし、居心地のいい同居生活を壊す変化ならいらない。


「こういうの、困るから」
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