イジワル同期とルームシェア!?
でも、私が別れを切り出されたのが今日の昼であることを考えると、大士朗がちょっと前から鈴木さんに粉をかけていたことは明白だ。

ふつふつと怒りがこみあげてくる。
悲しい別れを演出したのは、後腐れなく『お家のために別れる二人』を熱演するためなんだったのだ。

二人はイチャイチャと密着しながら、近くの立体駐車場に向かう。

間もなく出てきたのはメルセデスのマイバッハ。
日本円だとウン千万円のお車。

ほほう、私にはイタリア車、新しい愛人候補にはドイツ車ですか!
前の女と被らないようにってか?

それとも浮気の証拠が車中から出ないように、相手によって車変えてるんですかい?
女の数だけ車があるわけですかい!?


しかし、私の怒りの頂点はここまでだった。

マイバッハが夜の晴海通りを颯爽と(渋滞に巻き込まれつつ)去っていくのを眺めると、私はアスファルトにへたりこんだ。

恋が正式に終わった瞬間だった。

恨み言を言いたい相手は、新しい愛人候補とこれからお高いホテルのスウィートでイチャコラするわけで、裏切りを今更知った間抜けな私になす術はない。
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