イジワル同期とルームシェア!?
元希が頭を下げるので、私は慌てて答えた。


「寂しいけど、そんな理由なら……仕方ない」


元希は『移籍』するのではない。『将来自分が経営する会社に戻る』のだ。
それじゃあ、私ひとりが騒いでもどうにもならないじゃない。

というか、こんな暴露話があると思わなかったから元希を引き止めに来たけれど、後継者様に跡を継ぐなっていうのは、さすがに言えないです、ハイ。


「だけどさ、こんな急なネタバラシ、友達なら嫌な気分になるよな。騙してたってことになるし。努あたりはマジでキレてそうでコワイ。なんて謝ろうか真剣に考えてる」


努くんは結構本気で怒ってる。だから私を焚きつけたんだけど、今の元希には言わないでおこう。

ああ、それにしたってなんてことだろう。
スタートから、元希の道は違っていたのだ。
今は驚きのため息しか出てこない。


「本当はさ、アヤには早く喋っちゃって、『俺のモンになれば未来の社長婦人だぜ~』ってやりたかったんだけど、おまえが『御曹司はもうコリゴリ』とか言うから、むしろトップシークレットになったわ」


「え、そんなことを気にしてたの?……あ、思い返せば、大士朗との関係にしろ、毬絵さんとの関係にしろ、変なことは色々あった気がする」
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