飴とノイズと君の声

今までより、もっと

次の日、トントンと肩を叩かれて、振り向くと琳ちゃんさんが立っていた、


「あ、琳ちゃんさん!」


『おはよ、ふーちゃん』


「おはようございます!」


『なんか、こうやって話すのもすごく久々な気がする』


「ですよねー。また話せて嬉しいです」



私は一人で会話しているように見えるんだと思う。
周りの人たちは不思議そうに私達を見ていた。



『みんな、不思議そうな顔してる』


琳ちゃんさんはおかしそうにそう言って笑って、『ふーちゃんが変な人に見えちゃうから、この話し方止めよっか』と無邪気に笑った。


「いいですよ、これで。なんか面白いじゃないですか」


心の声が聞こえる、なんて、きっと誰も信じない。
私と琳ちゃんさんだけの秘密な気がして、私は嬉しくなった。
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