realize

翔大いる?!!」

そう怒鳴りながら入ってきたのは
肩下まで伸ばし緩やかに巻かれた栗色の髪の毛を揺らしながらパッチリとした目が印象的なお人形さんみたいな女の子だった。


私が暫く圧倒されてなにも言えないでいると…


彼女はスタッフルームに唯一いた私を睨み付けて、更に続けた。


「翔大はいないの?」


さっきまでの勢いはないけど
凄みの消えてない声で、確実に私に向けて発していた。



その雰囲気に圧倒されてた私は
ワンテンポ遅れて口を開こうとしたら…


彼女の後方からアルバイトの女の子が
パタパタと足音をたてて近寄ってきて


「亜美香さん!店長が帰ってきましたよ!」


亜美香さん…!?


彼女はドアの外にいるアルバイトの女の子の方を向き、しばらくしてからまた私の方に視線だけ戻すと


「…どんくさい女。」


そう一言だけ発したら
スタスタと姿を消した。



……なんなのよ?!

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