realize
すると、後ろから小さな笑い声が聞こえた気がして振り向いてみたら、すぐ後ろのドア付近の廊下に見知らぬ男性が立っていた。

その男性は私の視線に気づくと
自分が笑ってしまったことに気づき
少しバツの悪そうな顔をして会釈した。


…父の友人にしては若すぎるし、
この病室の人のお見舞い客かな、と思っていると…

「おぉ、休みの日なのにわざわざすまんな」

父がその男性に向かって言った。


その男性はその言葉を聞くと、
気をとりなおしたように一度表情を普通に戻し、
既に開いている病室のドアを軽く2回叩き、
"失礼します"と礼儀正しく入ってきた。


ブルーの薄いチェックのシャツに、
カジュアルなパンツを着たその男性は
年齢は30代後半くらいだろうか…でも
落ち着いた感じの雰囲気のある人だった。
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