彼女が笑うと雨が降る

‐彼女‐

今日も広まっていく私の噂。

噂と言えども真実。

だから私は否定などしない。

「アイツ、また1人でニヤニヤしてるぜ。」

「うわっ、きもっ。あ、目が合っちまった。」

「おい!アイツの噂しらねぇのかよ。
お前呪われるぞ!」

「……最悪だ。」



なにが、‘最悪だ’だ。
噂いつの間にか悪化してるし…。

私は、そんなこと言われても変わらず笑顔でいた。

でも、私は強くない。

今までずっと、1人だったから。
こう、堂々と悪口をいわれれば泣きたくなる。

私の復讐は、負けずに笑うこと。

私が笑えば
ほら……また雨が降る。
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