狼さんに喰われたい。
バタンと玄関の扉が閉まった。

大神さんは出掛けた。

果たしてこれは罠なのか。

それとも信用されているのか。


考えても分からない。



でも、いつまでもここにはいられない。

新生活の準備だってある。


大神さんが私にくれた大金をテーブルに置く。

1日十五万か。

良いバイトだったな。

惜しいけど、返しておこう。


追跡から逃げるように携帯のバッテリーを抜くと、マンションを出たー
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