あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
 だけどひとつだけ言えるのは、私はさっき、嫌ではなかった。

 架くんにいきなりキスをされても、触れないでとは思わなかったのだ。どうしてだろう?

 私は枯れすぎてしまって感覚がおかしくなったのかもしれない。


 給湯室から出てデスクに戻っても、仕事がなかなか手につかなかった。
 とりあえずこの胸の動悸がおさまってくれなければ、仕事でとんでもないミスをしでかしそうだ。

「葉月どうしたの? 顔が赤いよ。熱でもあるんじゃない?」

 気配にまったく気がつかなかった私は、突然声をかけられて心臓が大きく跳ね上がった。
 驚かせないでほしいとばかりに、隣に来た社長に目で訴えた。
 正直なところ、今は社長とも顔を合わせるのは気まずい。


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