あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
“シュージ”……それは架くんのホスト時代の源氏名だろう。
だけどどうしても私の中では、元彼の“修次”を思い出させてしまう名前だ。
――― どうしてよりによってカブるのか。名前なんていくらでもあるのに。
「とりあえず出よう」
架くんは仏頂面で私の手を少々強引に引っ張り、私たちはカフェをあとにした。
私の右手を力強くギュッと握り、架くんはどこかへ急ぐように足早に歩いていく。
元々足の長さが違うので、私は彼の速度について行くだけで軽く小走りだ。
少し前を歩く架くんの顔は見えない。
だけどひとことも喋らないし、このイラついた態度からすると、かなり怒っているのだろう。
「架くん……ごめんね」
駅を通り越え、しばらく歩いたところで私から声をかければ、架くんがピタリと歩みを止めて振り返った。
すでに駅の喧騒から離れ、人通りもまばらな場所だ。
「知らない人について行っちゃいけません、って……子どものころ教わらなかった?」
チラリと私の様子をうかがうものの、目を合わせるのを避けるようにイライラとしながら架くんが前髪をかきあげる。やはり相当怒っているみたいだ。
だけどどうしても私の中では、元彼の“修次”を思い出させてしまう名前だ。
――― どうしてよりによってカブるのか。名前なんていくらでもあるのに。
「とりあえず出よう」
架くんは仏頂面で私の手を少々強引に引っ張り、私たちはカフェをあとにした。
私の右手を力強くギュッと握り、架くんはどこかへ急ぐように足早に歩いていく。
元々足の長さが違うので、私は彼の速度について行くだけで軽く小走りだ。
少し前を歩く架くんの顔は見えない。
だけどひとことも喋らないし、このイラついた態度からすると、かなり怒っているのだろう。
「架くん……ごめんね」
駅を通り越え、しばらく歩いたところで私から声をかければ、架くんがピタリと歩みを止めて振り返った。
すでに駅の喧騒から離れ、人通りもまばらな場所だ。
「知らない人について行っちゃいけません、って……子どものころ教わらなかった?」
チラリと私の様子をうかがうものの、目を合わせるのを避けるようにイライラとしながら架くんが前髪をかきあげる。やはり相当怒っているみたいだ。