あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
「……架くん」

「おっと。欲情する前にプレゼント渡さなきゃな」

 架くんが部屋にあがってリビングのソファーに座るなり、小さな四角い箱に入ったプレゼントを私に差し出した。

「あの……」

「なにがいいかわからなくて迷った。葉月が気に入ってくれるといいんだけど」

「ありがとう。でもこれ……」

 プレゼントだもの、うれしいに決まっている。
 好きな人がくれるものなら、私は飴玉ひとつだって喜ぶ性格だ。

 だけど、今は私の予想の範ちゅうを遥かに超えていた。

「とりあえず開けて、嵌めてみてよ」

 架くんがくれたものは、誰もが知るような有名ブランドの指輪だった。
 私はそれに気づくと同時に、上手に笑えなくなってしまう。

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