あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
「このトマトサンド、ほんとにうまいね」

 過去のトラウマを思い返していたが、架くんの言葉で現実へと戻る。

 架くんは見れば見るほど綺麗な顔立ちをしている。私も容姿端麗に生まれていたら、今とは人生が変わっていただろうか。
 自分から積極的に恋をしても、彼氏に素直に甘えても、許されていたかもしれない。

「なに? 人の顔、じーっと見たりして」

 俺の顔に何かついてる? とにこやかに言われて初めて、架くんの顔を凝視していると気づいた。
 考え事をしていたとしても、私はなにをやってるんだ。失礼だし恥ずかしすぎる。

「なんでもないよ。綺麗な顔だなって思っただけ」

 不自然な態度で慌てて視線を逸らせると、架くんはもう一度声に出して笑った。

「それ、そんなに重要かな?」

「……え?」

「他の男と変わらないよ。それに、人間見た目だけですべてが決まるわけじゃないだろ?」

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