あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
 私は視線だけでも逃げるしかなくて、自分のつま先を見るように俯いたが、瞬時に顎を持たれて顔を上に向かされた。

 あっという間に架くんと壁の間に閉じ込められてしまった。
 こんな状況は私の人生で初めてだ……などと考えている場合ではない。
 架くんはますます怒り顔で、眉間にしっかりとシワを刻んでいる。

「どうしてそんな態度取るわけ?」

「……え?」

「この前、俺のこと嫌いじゃないって言ったくせに」

 たしかに言った。肝だめしイベントの帰りに公園のベンチで、誤解している架くんに私の素直な心象を伝えた。

「嫌ってないのに、なんで避けるんだよ。しかも目すら合わせてくれないって……傷つくんだけど」

 抜群の目力で私を睨むようにして言わないでほしい。
 先ほどから整理がつかなくてぐちゃぐちゃの胸の中が、今度はドキドキと暴れだしそうになっていく。

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