嫌なアイツ
『愛莉?お腹空いてない?』
翔に言われ…
そう言えば…
お腹空いた様な?空かない様な?
翔は握ったままの私の手を引き車へ帰って行く。
私は横に並ばず少し後を歩いた。
翔の後ろ姿が観たくて…
私はいつからこんなにこの人を…
翔を好きになり…
翔に惹かれ…
翔だけを観る様に捜す様に成った?
そんな事を考えながら私は翔の少し後を歩いてると何だか不思議な懐かしい様な感覚を覚えた。
どこかで?
この感覚と懐かしいと思うこの気持ちを私は何処か?で体験してるはず…
一体どこでなんだろう?
思い出せないまま私は翔に手を引かれ駐車場に着いた。
翔は私の手を離し右側のドアを開けてくれた。
その合図と共に私は車に乗り込む。
ドアが閉まり翔が左側に廻り車の中に入り座席に座った。
その一連の動作を観てると…
『愛莉?どした?』
と翔に声を掛けられ私が何もない…
と頭を左右に振ると翔は私を見て笑った
『変な愛莉?』
そういって…
エンジンをかけ車が徐行しながら動き出した。
『朝ご飯は何がいいかな?』
と質問され私はなんでもいいよ!と元気良く言った。