傷む彼女と、痛まない僕。

 そんな僕の念を感じ取ったのか否か、

 「小山、午後のバイトに響かない程度に喉守りながら、力いっぱい応援するからね!!」

 吉野さんはふいに小山くんの顔を見上げ『頑張ってね!!』とガッツポーズをした。

 「それ、力いっぱいになってないじゃん」

 なんて言いながらも、嬉しさを隠しきれずはにかみまくる小山くん。

 明日きっと、小山くんは大活躍するだろう。

 好きな人によってやる気漲る小山くんを見て、恋のパワーって凄いんだな。と羨ましい・・・と言うか、苦しくなった。

 だって、僕は一生知る事のない力。 もしかしたら、吉野さんも。
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