アリスには赤い薔薇を
猫には白兎の首を
「変なの」
「これが普通」
チェリシィが土を
触ってごらんと
私を促した
手が汚れるから
嫌だったけれど
なんとなく
自分の手は自分は
もう汚い気がした
のでそっと触れた
さらさらと
乾燥した土
手で掬うと
指の隙間から
するりするりと
こぼれていく
「砂漠の土
みたいね」
見たことはない
自分勝手な
イメージだけれど
「その土
水はけが良すぎる
水を求めて
花はいつでも
移動する」
「お花たちも
必死なんだ」
チェリシィは
微笑して言った
「かもね」