横顔の君
*
(あ……)
仕事が終わって、携帯を見たら、照之さんからの留守電メッセージが入っていた。
時間があったら、店に寄って下さいと。
なんだったんだろうと気になりながら、私は、会社帰りに鏡花堂に立ち寄った。
「あ、吉村さん…!」
「隠岐さん、お電話どうもありがとうございました。
あの…何かあったんですか?」
「あぁ、たいしたことじゃないんですが…」
そう言いながら、照之さんが差し出したのは、一冊の文庫本…
カバーがかかってるので何の本なのかはわからなかった。
「これは?」
照之さんはそれには答えず、ただ静かに微笑む。
「あっ…」
ぱらりと本を開いて、それがなにかを知った。
「見つけて下さったんですか?」
「今日、買い物のついでに本屋に寄ったんです。
そしたら、あったので…」
「あ、ありがとうございます!」
それは、昨日一巻だけ抜けていたファンタジー小説だった。
照之さんの心遣いにまたじわっと来てしまった。
お代もいらないって言って受け取ってもらえなかった。
(あ……)
仕事が終わって、携帯を見たら、照之さんからの留守電メッセージが入っていた。
時間があったら、店に寄って下さいと。
なんだったんだろうと気になりながら、私は、会社帰りに鏡花堂に立ち寄った。
「あ、吉村さん…!」
「隠岐さん、お電話どうもありがとうございました。
あの…何かあったんですか?」
「あぁ、たいしたことじゃないんですが…」
そう言いながら、照之さんが差し出したのは、一冊の文庫本…
カバーがかかってるので何の本なのかはわからなかった。
「これは?」
照之さんはそれには答えず、ただ静かに微笑む。
「あっ…」
ぱらりと本を開いて、それがなにかを知った。
「見つけて下さったんですか?」
「今日、買い物のついでに本屋に寄ったんです。
そしたら、あったので…」
「あ、ありがとうございます!」
それは、昨日一巻だけ抜けていたファンタジー小説だった。
照之さんの心遣いにまたじわっと来てしまった。
お代もいらないって言って受け取ってもらえなかった。