美男子の恋事情!
麻里香をちらっと見ると、麻里香は頬を赤くしながら嬉しそうに微笑んでいて。
俺にまで麻里香の赤さが移った。
「まぁまぁ。お幸せそうで私まで嬉しくなります」
「はは。お恥ずかしい限りで…」
「私がウェディングプランナーになったのは、お客様の幸せそうな笑顔を見たかったからです。お二人の笑顔は私の宝物ですわ」
ふふふと皺を寄せて笑う金田さん。
この人はベテランウェディングプランナーで、俺達の結婚式のプランニングをお願いした。
「お式まであと二週間。ドレスのサイズ直しが間に合って安心しました。あとは当日を待つだけですね」
そう。俺と麻里香は二週間後、麻里香の25歳の誕生日に結婚する。
……はずだった。
打ち合わせを終えた俺達は、その足で新居の買い物に出掛けた。
結婚式もそうだけど、引っ越しまで日がない。
なんだかんだマンション選びに悩んで、引っ越しは結婚式から一週間後になってしまった。
家電はほとんど揃えた。配送も引っ越しの日にしてもらうように手配済みだし。
残りは家具だ。
箪笥、ベッド、テーブル、食器棚など必要な物は全然買えていない。