美男子の恋事情!
「麻里香どうした?」
ドレスを選んでる時は笑顔だったのに、家具屋に来た途端どうも沈んでる様子の麻里香。
俯き気味な顔を覗くと、麻里香はハッと我に返った。
「ううん。何でもないの。ごめんね」
最近、こういうことが多い気がする。
結婚式が近付くにつれて頻繁に。
これがマリッジブルーってやつなんだろうか。
「何かあった?最近、落ち込んでない?」
「何もないよ?」
「……じゃあ、結婚嫌になった?」
「そんなわけないっ‼︎そんなこと……あるわけない。ただ」
「ただ?」
麻里香は唇をギュッと噛むと、ふいっと顔を逸らした。
「春香が……私を避けてる気がする」
「喧嘩でもしたのか?」
ううん、と首を振る麻里香。
昔は凄く仲が良い姉妹だった。
お揃いの物を持ち、春香は麻里香のお下がりを着たがったり、買い物や映画にしょっちゅう行っていた。
なのに、気が付いた時にはもう二人の距離が開いていたんだ。