二百文字小説【小さな玉手箱】
《12.白紙の手帳》

 少し早めに買ってきた来年の手帳。

 毎年、予定が書いてあるのに白紙にちかい状態だ。

 一緒に遊びに行く友達がいないとか、そんな寂しさはなくて。

 もう一冊の違う手帳が来年のために用意してある。

「また、手帳出しているのか」

「見ると幸せな気持ちになれるから。メモ欄に名前書いていいかな」

 あなたと会えるのを楽しみにしているんだよ。

 育児休暇をとったら、頑張ってとも言われたの。

 元気な経過を母子手帳にも記していかないとね。
< 12 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop