二百文字小説【小さな玉手箱】
《15.期間限定》

 期間限定のビールを買ってきた。

 今日はこれで妻と憩いの一時を過ごそう。

 お互い忙しくて話ができなかったからな。

 妻が何か悩んでいそうなのも気になる。

 ところが妻は、注いだビールを見て眉を曇らせた。

「ごめんなさい。飲むのはやめたの」

 あんなに好きだったのに、やめたって?

「妊娠したのよ」

 初産だから、なかなか言えなかったのか。

 今度は違うシーズンの酒で祝杯をあげような。

 期間限定の離乳食はあるのかな。調べてみよう。
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