二百文字小説【小さな玉手箱】
《28.はじめてのいつもの》

 友達がフリーマーケットをするというので見に行った。

 可愛いぬいぐるみ付きのキーホルダーが掛けてある。

 私がいいなと言っていた物だ。いくらなのか訊いた。

「いくらでもいいよ。親友だもん。大事にしてくれると嬉しい」

 色あせているけど欲しかったものだ。安くていい買い物をした。

 その一か月後、友達が引越しすると聞いた。

 あの笑顔って、そういう意味だったんだ。寂しくて泣いた。

 大事にするし忘れないよ。だって親友だもんね。
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