二百文字小説【小さな玉手箱】
《31.締め切り》

 私はホラー漫画家の担当だ。

 先生は締め切りまで原稿を書き終わらないことが多い。

「筆がのらなくてさ。これクリアするから待ってて」

 ホラー漫画家がホラーゲームに夢中になってどうする。

 もう堪忍袋の緒が切れた。電源を切って配線を抜く。そして扉を締め切った。

 これなら書くしかあるまい。声が聞こえるが知るものか。

 数時間後、扉が叩かれて先生が原稿を出した。

 内容を見ると主人公が監禁されるホラーだ。

 え、これって当てつけ?
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