二百文字小説【小さな玉手箱】
《39.その後の物語》

 心地よい風が吹き抜けていく丘を、赤いドレスを着た女が歩いていく。

 持っているのはバスケット、中にはケーキとワインが入っていた。

 女は母に頼まれて、森の中の一軒の家に向かっていたのだ。

 着いて戸を叩くと、

「入っておいで」という返事があった。

 女が扉を開けると、中にいたお婆さんは驚いた。

「赤ずきん。どうしたんだい! その服は」

「そろそろお洒落しようと思って」

 大人になった赤ずきんは、猟師の息子を好きになっていた。
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