二百文字小説【小さな玉手箱】
《45.九官鳥は知っている》

 長期旅行に行くと言って、何故か姉ではなく彼氏のほうが九官鳥を預けにきた。

 何を話すのかと思えば、男の声で悪態をついている。

 それにしても誰の声だろうか。

 その時、呼び鈴が鳴った。勧誘だろうか。出るのも面倒だ。

 すると九官鳥が叫んだ。

「うるさい。殺されたいのか」

 すぐに逃げるような足音が聞こえた。

「静かになったか」

 撃退してくれるなんて頭のいい九官鳥だ。

 それにしてもどこで覚えたのだろう。

 姉の彼氏に訊いてみよう。
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