二百文字小説【小さな玉手箱】
《56.言葉より行動》
定年退職してから妻が、
「温泉めぐりに連れて行くって言ったじゃない」とうるさい。
けれど持病の腰痛で車を出す気にもならない。
「腰痛だから温泉に行くんでしょ」
「運転席に座るのも苦痛なんだよ」
互いの意見が異なり、妻はふて腐れながら買い物に出た。
そして帰ってきた買い物袋の中には、大量の入浴剤が。
あれを毎日風呂に入れられて愚痴を言われたらかなわない。
「わかった。行くよ」
勝ち誇った笑顔の妻を見て負けたと思った。
定年退職してから妻が、
「温泉めぐりに連れて行くって言ったじゃない」とうるさい。
けれど持病の腰痛で車を出す気にもならない。
「腰痛だから温泉に行くんでしょ」
「運転席に座るのも苦痛なんだよ」
互いの意見が異なり、妻はふて腐れながら買い物に出た。
そして帰ってきた買い物袋の中には、大量の入浴剤が。
あれを毎日風呂に入れられて愚痴を言われたらかなわない。
「わかった。行くよ」
勝ち誇った笑顔の妻を見て負けたと思った。