光の少女Ⅴ【決戦編】

第6章 二人の戦い

1
封魔と風牙を残して先に進んだ花音達。

最上階に近付くにつれて、花音にも黒姫の力が感じ取れるようになってきていた。


「・・・だいぶ、近くなってきたわ」

「・・・いよいよですね」


そう話す聖羅と神蘭の会話からも緊張感のようなものが混じってくる。

それを聞きながらも先を急ごうとしていると、前を進んでいた風夜が急に立ち止まった。


「止まれ」

「「「!!」」」


短く言った声に立ち止まると、彼は何かを探るように先を見ていた。


「・・・この先から幾つもの気配を感じる。そんなに強い気配はないが、数はかなり多いな」


言われて花音も気配を探ってみる。

すると、黒姫の強い力に隠れてはいるが、確かに幾つもの魔力を感じた
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