光の少女Ⅴ【決戦編】
「ご、ごめんなさい!」
「いや、俺の方こそ驚かせたみたいですまない。それより、一人か?」
「うん。封魔さんも?」
「ああ。後の二人も此処にいるのは間違いないだろうけど」
「この霧だと、なかなか見つからないかも」
「かといって、此処にいる訳にもいかないしな」
そう言って、封魔は花音の腕を引いて歩き出す。
「えっと、あの・・・」
「悪いが、このまま行くぞ。後の二人も、お前のことを一番気にしてるだろうからな。一度会ったのにまた逸れたりしたら、文句を言われそうだ」
「あははっ・・・」
その時の事を想像したのか、苦虫を潰したような表情をした封魔に花音は苦笑した。