魔王のオモチャ






ギーラたちも感じたのか顔を見合わせてきた








ギィ……







私たちがいる部屋の扉が開く音が聞こえ、私たちは扉の方を向くと…









『待たせたな、お前ら』









ニヤリと笑う美しい魔王がいた










『ま、魔王……!!
力が…魔力が戻ったのね!?』



『ああ』








私はその言葉を聞いて、魔王に抱きついた









魔王……!!

よかった…


元の魔王に戻って…

本当によかった……









『魔王!
何もされてねぇだろうな?』



『大丈夫だよね…?
変なことされなかった!?』









二人は、私の身体を魔王から引き離し
魔王とキス出来そうなくらい顔を近づけていた










もぉ!!

二人とも、邪魔しないでよ!



今、すっごく幸せだったのにー!!









『何もされてねぇよ。心配すんな』









何もされてない……

されていたら、殺しているわよ!









『それよりお前ら、勇者をここに連れて来い』



『『『えっ……!?勇者を…?』』』








な、何故…?









『説明は後でしてやる
早く勇者を連れて来い』




『う、うん』『わ、分かったわ』『お、おう』










私たちは、魔王の命令を受け

勇者を連れて来ることにした










魔王は、一体……

何をするつもりなんだろう……





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