僕は二度、君に恋をする


 レッスンが終わると外は暗くなっていた。


「ふはーっ。スムージーうまうまー。」

「だから足を閉じろって。」


 レッスンや合わせの後、マキは必ず僕が買った冷めて甘ったるいカフェオレを一気に飲み干して、だいたい僕をおしゃべりに付き合わせる。

 今日はお互いお腹も空いたので、近くのカフェまで来た。

 グリーンスムージーを頼んでいるのに、サラダも頼むマキ。ブラックコーヒーとホイップクリームたっぷりのワッフルを頬張る僕。


「ジョン、この後はー?」

「スーパー寄って帰ってさらう。」

「ねぇ知ってた? “復習”に“う”って付けてさらうって読むんだって!」

「携帯の予測変換に出るよ。」

「嘘だ!何それ。みんな絶対知らないって!」


 マキはクラリネットを吹いている時と普段見せる顔がまるで違う。

 弾いている時はものすごく大人っぽくてカリスマ性があるのに、楽器を置けば、わがままで甘ったれの中学生みたいに幼稚だ。


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