梅雨少年、晴少年。
行くあてもなく、私は体育館裏の階段に座った。
空を見上げると、私の心と同じ色をしていた。
漂白された真っ白なTシャツも、心なしか寂しそうだ。
確かに紺野君は、前よりさっぱりして明るい印象になっていた。
女の子たちがちやほやするのも無理はない。
「はぁー…」
なんか急に紺野君が遠くなっちゃったみたいだ。
まぁもとから近くはなかったけどさぁ…。
「はぁ〜……」
2回目のため息をついたところでそろそろ戻ろうとしたら、向こうから足音が聞こえてきた。
夏樹が迎えに来たのかな?
そう思って足音がする方を見ていたら、意外な人が姿を現した。