Chat Noir -バイオハザー度Max-


あのときは慌ててコンビニを飛び出してきちゃったけど、


結局気になってお昼休みに大学を抜け出し、校外のコンビニまで走った。


言うわけでもなく、あの雑誌を買うため。


レジでお金を払うとき、恥ずかしくて顔を俯かせた。


だってこの私が、いかにも女子高生が読みそうな雑誌を買おうとしてるんだよ!


「472円です」


店員さんの機械的な言葉を聞いて、私は慌てて財布を取り出した。


小銭を並べながら顔を上げられない私。


エロ本を買う男子高生の気分だよ。


黒猫もきっと大変ね……


と思ったけど、黒猫に“恥じらい”と言う言葉がなかったことを思い出す。


堂々と出してそうだ?


そうゆうのは浩一とかの方が苦手そう。


「あれ、朝都さん?」


ぽん


急に肩を叩かれて


「ぅわぁ!」


チャリチャリ…


小銭がテーブルに転がった。


「大丈夫スか?」


この声は……


ほっ


見られたのが溝口さんで良かっ……


「朝都さん、そんな雑誌読むンですね」


良くなかったーーー!!!





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