EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
雪風と永久を殺すことなく、桔梗丸は仲間のもとへ引き上げた。
そして、お頭の前で言ったのだ。
――抜けたい。もう、何も斬れない。斬りたく、ない…
「もちろんお頭は自分が抜けることを許してはくれませんでした。少し頭を冷やせ、と。その間にお前の失敗した任務は我々がやっておこう、と…そうおっしゃられて」
「え…?桔梗丸は任務に失敗して、仲間に殺されたんじゃ…」
「まあ…確かに仲間に殺されました。けれど、任務に失敗したからではありませんよ。本当の理由は、自分が雪風様を庇って盾となったからです」
拓斗は苦笑する。
「裏切り者には容赦ないのですよ」
鬼を庇うなど、立派な裏切りである。
お頭と他のメンバーが雪風と永久を追い詰め刀を振り上げた時、桔梗丸は迷わず両者の間に飛び込んだ。
――任務の邪魔をする気か桔梗丸!どけ!!
――どくものか!!俺は己の心に従う!!
――鬼を庇うなど、裏切り者め!!ならば鬼共々、地獄へ行けぇ!!!!
仲間だった者達の刀が身体に何本も突き刺さる。
さながら弁慶の立ち往生のように全身で攻撃を受け止め、立ったまま桔梗丸は命を終えた。