EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「しくしく。ガラスのハートがバリーン!だよ。ところで来たばっかのキミ達も帰るのかな?ランラン自慢のプライベートジェットに乗せてあげてもいいかなとか思わなくもないかもしれない」
一緒にいた他の兄弟達に話し掛ける。
するとオーレリアンがギロリとランベルトを睨んだ。
「ややこしいしゃべり方するなよ。聞いてて疲れる。それから、僕達はお前と一緒には帰らない。でしょ?静理」
「そうだね。もう帰りのチケット、取ってしまったからね」
「じゃあ僕らだけランベルトのプライベートジェットに乗せてもらおうか、プリマドンナ」
「はい。お願いします、ランランさん」
「まっかせなさーい!!無事故で送り届けよう!」
ということで帰りも別々になるようだ。
ルカは羨ましげにランベルトを見て大きな溜息をついた。
「いいな~、プライベートジェット」
「なあ静理、ちなみに俺達はまた座席の狭いエコノミーか?」
不満げな表情でカロンが尋ねる。
「そうだよ。何か文句あるかい?」
「ビジネスクラスがいい。ほら、俺って足が長いから厳しいんだよ。あの狭さ」
「別に構わないけれど、その場合は自腹切るんだよ?わかってるよね?」
「……ケチ。節約の鬼」
「なんとでも」
静理は爽やかに笑った。