EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
「ボクさ、あれからずっっっっと、ここで見張ってたんだよ。キミがいつ出てくるのか、ずっとずっとずっとずっと!!」
(え……あれからって、寝る前の……ヴォルフさんから逃げた、あの時から!?)
ということは、寝ずに廊下で何時間も過ごしていたことになる。
凄まじい執着心を聞かされ、小鳥は呆気。
そんな小鳥に、ヴォルフがゆっくりと近寄ってくる。
「こんな時間に出てくるって、なに?ルカくんと抱き合ってイチャイチャしてたの?なにそれウッザイ。ボクのルカくん返してよ」
ヴォルフは手を伸ばし、小鳥の胸倉をグイと掴んだ。
そして顔を近づけ、脅すように囁く。
「ねぇ、ブサイクペットちゃん。キミのこと傷つけたら、ルカくんどんな顔するかなぁ?」
ニタリと笑むヴォルフの口から牙がチラリと覗き、小鳥は恐怖にゾクリとした。
脳内でサイレンが鳴り響く。
「や、やめて……ください……!」
ビクビクしながら掠れた声で抵抗すると、突然ヴォルフが笑い出した。
「フフッ、ハハハッ!おっかしい!そのマヌケ面!ボクに食べられちゃう〜とか思ったのぉ?」
パッと手を離され、ヴォルフが笑いながら去っていく。
小鳥は体を震わせながら、しばらくそこから動けなかった。