EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
相手の顔をまじまじと見つめ、小鳥は目を丸くする。
そこにいたのは、背が伸びて、体つきも声も大人の男性になったルカだった。
「うん……俺だよ。こんな姿で、ごめん」
ルカがソファーから立ち上がり、ゆっくりと小鳥の前に立つ。
いつもより足が長いため、余裕で小鳥に覆いかぶさることができる程、背は高い。
カロンと良い勝負だ。
顔つきは甘いマスクのフェオドールと似ているが、ルカの方がより男性的なため、美人というよりはカッコイイ。
小鳥にジッと見つめられ、恥ずかしげに頬を赤らめていたルカだったが、気持ちを切り替えたのか、コホンと咳払いをしてからキリッとした表情をしてみせた。
「キャアアーッ!!ルカくんがぁ!ルカくんがカッコイイー!!」
恋人の小鳥ではなく、ヴォルフから黄色い悲鳴が上がる。
「ヴォルフ、うるっさい」
「いつもより声低い!カッコイイ!視線だけで犯されるぅ!カッコイイ!!」
「お前ホントにちょっと黙れよ!」
男から褒めちぎられても嬉しくない。
ヴォルフよりも問題なのは小鳥の反応だ。
ルカがチラッと気になる相手を見れば、小鳥も気恥ずかしげにチラチラとルカを見ていた。
目が合った瞬間、小鳥がそっと伝えてくる。