EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】
3
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あの日以来、小鳥はカロンを信じて大人しく部屋で過ごすようになった。
溺愛ペット第一主義者であるカロンは外出してもちょくちょく小鳥のために戻ってくる。
そのため不自由は感じない。
逆に何でもやってくれるので申し訳なくなる。
勝手な行動をとらなければカロンはどこまでも小鳥に甘かった。
「ただいまー」
「お帰りなさい、カロンさん」
『オッカエリー!オッカエリー!』
クマのぬいぐるみを抱っこしてソファーから立ち上がる。
すると、ご機嫌な様子のカロンから紙袋を手渡された。
「ほい、お土産」
「お土産?」
「開けてみ」
促されて紙袋の中を覗いてみると、可愛くラッピングされたクッキーやマドレーヌなどのお菓子が見えた。
「わあ!お菓子だぁ!どうしたんですか、これ」
「蜜莉から奪っ……もらった」