彼に惚れてはいけません
今日のファッションは、白いシャツに薄いピンクのストライプ。
黒のスーツに、茶色い靴。
また靴の先はとがってるし、綺麗に磨かれている。
シャツによだれがつきそうだったので、私はボールペンを包んでいたハンカチをそっと彼の口の下に置いた。
「ん?」
一瞬目が開いたような寝ぼけた感じで口をむにゃむにゃする。
かわいい。
また寝ちゃうのかと思ったら、目をゴシゴシこすり、大きなあくびをした。
「あれ?ここ、どこ?」
前と同じ、彼はキョロキョロした後に、私を見て驚いた顔をした。
「あの、勝手に座ってすいません」
と謝ると、まだ夢の中にいる彼は、あくびをした。
目を何度もこすり、夢と現実の狭間で、私のことを思い出そうとしている。
「あ、もしかしてあの時の」
「はい!先日、カフェで会った者です」
私は、こうなったいきさつを説明しようと、鞄の中のボールペンを出そうとした。
それなのに、彼ったら、私の動きを止めてしまう。
「あぁ、あの時は起こしてくれてありがとう!また会えるなんて、運命だな!俺達」
とびっきりのヒュー様スマイルで、YOSHINOさんは私の胸に矢を突き刺した。