彼に惚れてはいけません
彼の名前がわかった。

吉野和也。【ヨシノカズヤ】

年齢、なんと28歳。

ちょっと待ってちょっと待って。
それはない!かなり老けて見えますけど!!

「で、君の名前は?」

「佐々木由衣、25歳です」

佐々木由衣 【ササキユイ】

「俺の会社、この上なんだよ。眠くて眠くてここで休憩」

「ここなんですか!?こんな近くでお昼寝しちゃって大丈夫なんですか?っていうか、いつも眠そうですよね」

吉野さんは、ははははと笑って、大丈夫大丈夫と言った。

一瞬にして、彼が私の理想の上司像になった。

こんな大らかな上司の元で働きたいって思ったんだよね。

「オフィス用の空気清浄機かぁ。今のご時世、厳しいだろう。どこも経費削減だし。女の子がひとりで飛び込み営業するなんて、相当ストレスじゃない?」

私の仕事について少し説明すると、吉野さんは興味深く聞いてくれた。

そして、誰も言ってくれないようなことを言ってくれて、正直涙が出そうになった。

真正面から見る起きている彼は、ヒューグラントと海老蔵を足して2で割ったような雰囲気だった。

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