俺様な生徒会長とヘタレな私【短編】
「あ、お前な…。無防備に頭触らせたりするな。」


急に思い出したように怒り出す柴田くん。


「何、急に?…頭?何のこと?」


私がさっぱりわからずに聞くと


「日野くんに頭触らせてただろ。」


言われてやっと思い出した。


「あ、あれは頭に付いたゴミを取ってくれただけだよ。日野くんって誰にでも親切な人だし。」


何か言い訳めいてて変な気分だけど、あれを責められても困るし!


「本当鈍感過ぎて嫌になるわ。日野くんが、何の下心もなしにお前を放課後誘ったと思ってる?」


「日野くんはみんなに対してそういう人でしょ?

…え?
…ちょっと待って…何で日野くんに放課後誘われたこと知ってるの⁈」


「あぁ?それは…たまたま近くを通りかかった時に聞こえてきたんだよ…!」


「…柴田くんの席うちらの席から真反対だよね…?通らないよね?」


「………。」


「ストーカー?」


「違う!」


真っ赤に染まる柴田くんが何だかとっても愛おしく感じた。


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