俺様な生徒会長とヘタレな私【短編】
「帰るか。」


不意に柴田くんが言った。


「…うん。」


柴田くんがカバンを持ったので、私も自分のカバンを掴んだ。


柴田くんが生徒会室のドアを開けようとしたところで立ち止まる。


「…?柴田くん?」


「もう一回しとくか。」


「え?…ん…ふ…」


柴田くんは私の方へ振り返るなり、キスをした。


そして唇が離れたと思ったら…


カバンの落ちる音と同時に、私は柴田くんの腕の中で抱きしめられていた。


私の耳元で柴田くんが囁く。


「珠羽は俺のもの。それ以外認めないから。わかったか?」


私は抱きしめられながら、頷いた。


柴田くんはズルい。
こんなにされたら認めるしかないじゃない…!


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